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2013年8月17日 (土)

終戦のエンペラー 天風先生

 親父の葬儀が終わって数日が経つが、それでもお香典がいくつか届けられており、夕方に実家の親父の祭壇にお供えした。そして、案の定、そのまま母と飲みに行く羽目となった。ずっと毎日飲み会状態である(゚Д゚)

  今日は、「終戦のエンペラー」を錦糸町まで観にいった。超満員で、窓口では最前列での鑑賞となりますと言われた。場内に入ってみると、その通り、観客の年齢層はかなり高く、客席びっしりであり、前から2列目に座った。そして、やはり場内は咳とか、菓子パンを破る音、途中トイレに立つため前扉から堂々と出入りする等々、若者層の方がモラル度は高いことを確認することができた。

200_2  内容は、マッカーサーらの占領軍が、昭和天皇の戦争責任を追及していく歴史ストーリーであるが、ラブロマンスなど多少のフィクションも織り交ぜている。

 昭和天皇の人間性と、その勇気については、かなり前から存じていたが、このアメリカ映画を通して、再認識させられた思いがある。

 それにもまして驚いたのが、この映画をプロデュースしたのが、奈良橋陽子さんだったことだ! 。彼女はゴダイゴの作詞を手がけるとともに、社会にメッセージを発していた才女であり、僕は結構注目していた存在である。しかも、映画の中の重要人物である宮内次官の関屋貞三郎(故夏八木勲が演じた)が、実は奈良橋さんの母方の祖父に当たるそうである。

 そして、映画を観ていて思い出したもう一人の人物が中村天風先生である。先生は皇族の講師を勤められており、終戦前に皇居内に居て、かげながら陛下が終戦の聖断を下されるのを助けたらしい。

 映画の中でも、陛下の玉音放送のレコードを近衛師団が奪おうとして、皇居に武力侵入する場面があったが、実際に近衛兵が宮内庁の天風先生の私室に立ち入ろうとしたときに、先生は兵士を激しく叱責した。

 何だ。それでも兵士のはしくれか。ここは私の部屋だ。見りゃ分かるだろう。無断で踏み込もうとするのは、押入りか。

 馬鹿者! 日本民族存亡の一大事に君側の佞奸に無理強いされるお方と、お上(昭和天皇)を心得ているのか。大将や重臣ごときの者の言に、左右されるお方では断じてない。

 何を振り回している、段平(幅の広い刀)か!  しまえ、日本刀は邪心を断つためにある。ここは私の部屋だ。そこに無断で踏み入ろうとするのが武士か、名を名乗れ、それでも軍人か。

 先生が将校を叱責して、終戦妨害をやめさせたときの言葉である。これで非を悟った将校は、終戦反対を叫ぶ同志の所に説得に赴き殺害されたそうである。

 また、終戦間近になり、宮中全体がとげとげしくなり、このままでは国の一大事になると思った先生は、宮内省の反対を押し切って、気分転換のため演芸や漫才を陛下にご覧頂いたそうである。さすがである。

 この映画を観て、終戦というエポックが、現在にまで脈々とした繋がりを維持している。そんなキモチになったのだ。

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