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2013年6月29日 (土)

武道教育

朝5時に起きて、松原隆一郎氏の「武道は教育でありうるか」を読む。

 今、話題の不祥事続きの全柔連の体制について詳しく書かれており、なかなか退任しなかった上村会長を筆頭とするこの組織体質の問題を指摘している。

 私自身も、勝者となることを目的にスポーツ化してしまった柔道を、学校教育の必修科目とすることについては疑問があったのだが、ここ最近の全柔連の事件を聞く度に胸が締め付けられるような気持ちになっている。

 武道というよりもルールで限定されたスポーツ競技となった柔道を、学校の必修科目とすることで、礼節や、思いやり、文化を尊重する心が育まれると、国も教育者の皆さんも本当に信じて、導入なさったのであろうか。

 松原氏は武道を言葉や理性だけではなく、身体を媒体にして、自分や他者、自然を理解し交流する文化伝統と定義している。まさしくその通りだと思う。

 私は、その武道感覚を年10時間程度の授業で、引き出そうとするのにはどう考えても無理があると思う。本気で稽古に取り組み、壁にぶちあたってこそ、発見と驚き、仲間との交流が生まれ、そこからはじめて武道によって学べることがあるのではないか。今朝はそんなことを思った。

 そして、朝に続けて読んだ池谷裕二氏の「脳には妙なクセがある」にも、身体感覚に関しての記述があった。

 私たちはヒトの心がどれほど身体や環境に支配されているかに、鈍感になりがちである。脳にとっての外部接点は身体感覚(入力)と身体運動(出力)の二点であり、ともに重要である。しかし、あえていうならば、感覚ではなく、運動の方が重要である。実験でも、身体運動を伴うとニューロンが10倍強く活動する結果が出ている。

  本を読み終えて、なるほどと私は頷いた。

 武道でも、ダンスでも、ただ習っているだけでは自分の身にはつかないものだ。ひたすら何度も何度も反復練習(出力)をすることによって、徹底的に脳に覚えさせ、自分自身を変化させていくのだ。

 何事も一生懸命にやりましょうというのは本当のことであり、武道必修化も、その教育的な実りを期待するならば、とりあえず学校の授業のメニューにくわえてみました的なスタンスではなく、本気モードで指導者は取り組んでいただきたいと思う。

 もちろん、体罰、暴力厳禁である!!!

 

 

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