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2013年3月10日 (日)

「ゼロ・ダーク・サーティー」と田舎に泊まろう

 今日の東京の午後は、街全体が黄砂が降ったような、黄ばんだ霧に覆われていた。こんな日は家にいるのが一番だが、昼前に晴れていたので、映画の予約をしており、マスクをして自転車に乗ってシネコンに向かった。(結局は黄砂ではなく煙霧とのこと)

Zerodarkthirty  「ゼロ・ダーク・サーティー」

 CIAの女性分析官が、オサマ・ビンラディンを探し、殺害実行するというサスペンス映画だ。関係者の話をもとにつくられた脚本とのことだが、どこまでが実話でフィクションなのかはわからない。

 ただ、拷問のシーンや、ビンラディンの存在がはっきりしないまま、隠れ家に突入するシーンに、現実はそうなのだろうなぁとリアリティを感じた

 自国の敵だからといって、パキスタン政府の了解もなしに、勝手にシールズをヘリコプターに乗せてパキスタン国内に入ることは、主権侵害である。しかし、堂々とパキスタン政府がなんだ、復讐が優先だと、殺害を実行してしまうのがアメリカである。

 アメリカ同時多発テロ事件の犯人だったとしても、スクリーンで映し出されるビンラディンの最後はあまりにもあっけなく、痛ましさを覚える。どうして最初から殺害ありきなのだろうか。なぜ、生きたまま捕獲しなかったのだろう。

 ハラハラドキドキのサスペンス映画としてのカタルシスはないまま、158分のドラマは、クライマックスのあっけないビンラディンの死に向かって進んでいく。

 日本がこの国とTPP交渉するのだと思うと、複雑な想いにかられるのは、僕だけだろうか。

 話は全然、変わるけど......

 注文しておいた野口晴哉氏の本が数冊、届いた。

Cimg2246  少しだけ、眼を通してみたが、やはり素晴らしい。以前読んだ「風邪の効用」のときは、なんか偉そうな感じの人だなという印象をもったが、そんなことはない。著者は人を納得させ、気づかせる言葉をもった方だったということを実感した。重厚であり、軽妙な部分もあり、読み終わるのが惜しくなってきそうだ。

 今日は、対極に位置するような「野口晴哉」と「ゼロ・ダーク・サーティー」に触れた一日であった。

beer....と、書いてから、夕食の時間となり、手作りピザなどと白ワインを飲みながら「田舎に泊まろう 震災再会スペシャル」を観る。美味しく料理とワインを頂きつつ、タレントが一般家庭に交渉し、泊まるだけという低予算番組に涙してしまう俺。

 特にダンディ坂野とスザンヌの泊まった家庭のご主人たちがよかった。それぞれ70歳を超えながら、お酒を飲んだ酔っ払い方が素晴らしい。それぞれ東北の方たちだが、やはり、普段ははにかみながらも、酒を飲み酔っ払って人懐っこい自分をさらけ出すのが、正しい日本男の姿なのではないかと教わった想いであった。

 この番組も「ゼロ・ダーク・サーティー」とは対極に位置するが、日本人の食卓(きちんとした)を観ると、食が人を、食が社会をつくっているというのが実感できた。

 ご飯に、味噌汁、納豆、漬物、煮物といった食文化がある国は、テロリズム、陰謀、暗殺といった「ゼロ・ダーク・サーティー」的な世界とは無縁だろう。

 この番組をみると、日本人に生まれて、本当に良かったと思う。そして、このような番組が好評でシリーズ化できる国は、世界でも稀な良い国なのだと思う。もちろん、現在のこの国には、いろいろと言いたいこともあるのだが、自分のできることをやっていきたいと思ったのだ。 

 結局焼酎サワーを飲んでから、ワインをほぼ一本飲んでしまった。

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