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2013年1月20日 (日)

親父の葬儀? と 「夜と霧」

 入院している親父だが、一昨日は急変の危険性をドクターから指摘されていたが、昨日病院に行ったところ、良くなってきており、とりあえず一安心である。

 昨日は、亡くなった兄の長女と次女の一家も見舞いにきていたが、HCU(準集中治療室)のため、座って話せる状況ではなく、みんな立ったまましばらくいたら、ドクターがご親切にもマル椅子を重ねて持ってきてくれた。

 そこで、みんなで丸くなり、親父も会話可能であったが、話題は兄貴の四十九日法要はいつやるのか、どこでやるのかといった話題に花が咲いた。僕は親父がどう聞いているのか気になって、「オヤジ、何のはなししているかわかる?」と尋ねたら、か細くなった声で「おれのそうしきだろ.....」とこたえたので、みんなで笑った。

 帰り際に通路を歩きながら、このフロアに多くの患者さんたちと、看護師さん、医師がいるのだが、多分われわれの声は大きく、廊下中に響いていたことであろうと気づいた。

 ....ということは、HCUベッドで治療中のオヤジを取り囲んで親族たちが、納骨はいつやるのか、四十九日法要の食事では住職を呼ぶのか....といった内容を、和気あいあいと楽しそうに語っていると誤解されたのではあるまいか!!

 ひょとしたら、親父のことだから、点滴交換にきた看護師さんに「おれのそうしきのはなししてた」と言う危険性も大なのだ。ああ。コレカラ見舞いに行き辛い.............. 。  

 ここんとこ、不謹慎なのかもしれないが、兄貴が死んで、親父も入院して、ほぼ毎日おふくろと会って、食事をしている。必ずビールを飲みながら。(今日は仕事で24時間缶詰め状態のため、久しぶりに独りだし、休肝日)。

 

「夜と霧」

 兄貴が死んで葬儀が終わってから、もう兄弟は誰もいなくなったという寂しさが出てきたのだが、親父が緊急入院して、ひょっとしたらあの世に行ってしまうかもと思ったら、変な言い方だが、死が身近に思えてきた。近くにいる隣人のような感覚だ。

 自分にとって死は遠いもの、忌み嫌うもの、天国、違う次元の世界.......。死んだら、かなり遠い外国にいくようなもので、死と普段の生活とはあまり関係性がないような捉え方をしていたのだ。 しかし、実は遠い外国ではなくて、現在も僕の身体を通り抜けている携帯電話やテレビの電波と同じようなもので、目には見えず、認識はできないのだけど、身近に存在している世界のように感じている。

 では、何のために肉体をもって、こうして生きて生活しているのか"!

 宗教的にはいろいろな解釈がある。原罪であったり、修行であったり、仏国土や神の国の建設、最後の審判等々........。とても、重たいテーマである。はっきりと、このためだと断言するのは難しい。

 今、僕が思っているのは、肉体をもたなければ出来ない色々な体験をしたくて、この世に生まれてきたのではないかということだ。あの世は調和されているが変化がないため、魂はこの世に生まれて、喜怒哀楽に満ちた世界を肉体をもって経験しながら、磨かれ成長していくのではないか。

H2  そんなことを言えるのは、この平和な日本に生まれてきたからかもしれないが、年末に放映されたNHKの「夜と霧」特集番組を観て確信したのだ。

 ユダヤ人の精神科医ヴィクトール・フランクルはナチスの強制収容所から奇跡的な生還を果たした。彼が過酷な収容所で囚人たちが何に絶望したか、何に希望を見い出したかを克明に記録したのが「夜と霧」だ。

 まさに死と隣り合わせの過酷で絶望的な状況の中でも、病人に自分のパンを差し出す人がいた。ユーモアや音楽で励まし合い、夕焼けの美しさに我を忘れ、どんな状況でも希望を失わない人たちがいた。

 フランクルは言う。

ここで必要なのは生命の意味についての問いの観点変更なのである

すなわち人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題なのではなくて、むしろ人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである

 きっと僕たちの人生は苦しめ苦しめ、働け働け、死ね死ねといっているのではない。生まれてきたこの時代と、この地、この人間関係の中で、何を見出し、語り、生きるのかということを人生は僕たちに委ねている。

 兄貴もきっと、まだやり残したことはあっただろう。僕もいずれ、そちらに帰還しなければならないが、まだこうしてこの世で生活しているからには、精一杯愉しく生きてやろうと思う。ぜひとも、あの世の様式に慣れてからでいいから、この世を応援してください。すみません、よろしくお願いします。

 

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