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2012年9月 3日 (月)

恐山 其の三 (仏ヶ浦と原燃センター)

 恐山から佐井港まで行き、遊覧船で仏ヶ浦まで、約30分ほど乗船する。びゅうの団体客が40名くらい乗り込んできたため、かなり満席状態である。

 曇りがちな天気であったが、乗船すると快晴で日差しがきつい。のどかな海岸景色を見ながら、船は進み、途中見所ないからと、歌のテープが流れたりしていたのだが、25分を過ぎるころに仏ヶ浦が見えてきた。

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 凄い、この世のものは思えない!!  くらいの美しい海と、仏像仏具を思わせる巨岩が立ち並び、そのスケールの大きさが僕たちを圧倒した。

 それにしても、暑い。九月に入ったばかりだが、日差しが痛く、目にしみる。 

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 30分ほど仏ヶ浦に上陸していたが、ここは海水浴もできるらしくて、この澄んだ海と原始的神秘なロケーションのなかで、ぜひ一度泳いでみたいものだ。

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もっと、写真とっておけばよかった

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 船で帰港してちょうどお昼なので、観光案内館の2階食堂で大 漁丼をCimg1637食べる。ここでも、無性に生ビールが飲みたかった。夕方まで我慢しようとするのは運転がある以上、当然の義務ではあるが、生ビールにはタイミングというものがあるのだ。最高の生ビールを堪能するためには、この場所、この時間で、この雰囲気だから、といったお膳立てが揃っていることが重要なカギである。今回は三拍子揃っているだけにくやしい~ぜぇ

 さてさて、レンタカーを6時までに八戸に返して、7時前の新幹線に乗らなくちゃいけないのCimg1641で、クルマは南下していく。

  途中で六ヶ所村を通ったら、六ヶ所原燃PRセンターという標示板が道路沿いにしつこく出ていた。この時期にそれはやっていないだろうと、奥さんを賭けをして訪問してみた。すると、営業していたではないか。

Cimg1642  この状況下にあっても、原燃の必要性と安全性を訴えるというのは、会社はもちろんだけど、受付のきれいなお姉さまたちも複雑な心境だろうなぁと察しつつ、短時間で館内を廻ってみた。  

Cimg1643  中身は、よくありがちなキャラクターや、ゲーム、アニメを多く使ったお子ちゃま仕様の展示だが、ふと足をとめてしまったのが、原子力発電の安全性についてのパネルの前だった。ペレットをはじめとする五重の防壁で放射線を厳重に閉じ込めるという説明とイラストが描かれていた。

 多分、撤去したくてもできない事情があることはわかる。でも、このままでいいとは思わない。

 他県の小学校が大型バスで見学に来ていたが、子供たちにどう説明したのだろうか。

 クルマに戻り、玄関前を通ったら、小学生たちを見送りにきたPRセンターのお姉さまたちが、僕たちのクルマにも手を振って見送ってくれたのだった。

Cimg1653八戸駅には6時前に到着し、レンタカーを返して、駅前の居酒屋に入った。 新幹線の時間まで1時間しかないため、大急ぎで刺身や、せんべい汁を注文した。軽く飲むつもりが、悪い癖で生ビール、焼酎の後には地酒を頼んでしまった。

 結局、帰宅したのは午後10時半だった。

 今回の旅は、あの世とこの世、地獄と極楽(恐山)、浄土(仏ヶ浦)、現象界(原燃センター)とを一巡したスピリチュアルジャーニー?(。・w・。)であった....のでは....なかろうか。

  帰宅して、一杯やりながら、NHKでやっていたシーナ・アイエンガー教授の白熱教室日本版を観た。ブレスト演習として、日常の無駄の解消というテーマが設定されていた。それぞれのグループから、掃除しなくていいように剥がせるカーペットとか、洋服のコーディネートに悩まないですむソフト、ネットやり過ぎたら罰金課金等の発表がなされていた。それは番組としての極端なアイデアだけど、そこまで時間を無駄にしないで、何をしようとしているかよくわからなくなった。

 製造ラインや、営業活動だけではなく、現代人は自分の生活まで、コスト削減、成果主義を導入しようとしているのか。生活の営みが、利益主義化していくことによって、失われていくものは何か。

 恐山の地獄めぐりから、仏ヶ浦で癒され、現実世界に戻った僕には、極限まで無理無駄を省き、その時間を自己利益のために費やすという、ある種の神経症的症状は、貪り地獄に通じるように感じられたのだった。それは原燃にも通ずる部分があり、原燃の効率性、安全性は絶対という幻想に踊らされ、日本はあまりにも大きな代償を払う羽目になった。

 まぁ、いずれにせよ、人間として生きているならば、自分のことばかりに終始するような日常生活ではなくて、誰かのお役に立てられるような生き方をしなくちゃと。僕は恐山から教わったような気がしてならないのだ。

  ※一日経っても、身体に沁みついた硫黄のニオイが取れません。以前も硫黄のニオイが1週間近く臭かった覚えがあり注意です。

 

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