« ゴダイゴ礼讃 | トップページ | 紅葉狩り 奥多摩 秩父 »

2011年11月26日 (土)

パニック映画は人生の教科書だった

Imagesca5cjdkb_3  韓国映画「TSUNAMI -ツナミ-」は昨年日本て公開され、今年の1月にDVD発売された作品、。いろいろと話題になった映画なので関心はありつつ、どうも観る気持ちにはなれなかったが、ついにDVDで鑑賞する。 この手のパニック映画としては珍しく、前半の殆どは長い時間をかけた登場人物たちの紹介であり、普通の韓国ドラマを観ているような感じになった。しかし、よくありがちなテレビドラマのようなシーンをみながらも、これから襲ってくる津波を思うと、その日常というものがいかに脆くはかないものかという気持ちでダレずにみることができた。   

 パニック映画を観ていていると、物語の展開にある種の.類似性があることに気づく。異変に気づいた主人公と、その声に耳をかさない隣人、専門機関、国家たちがいて、対応が遅れたり,誤ったりして、傷口が拡大してから、想定外の事実を認めざる得ない状況に陥る。そして、まあ大抵の場合は、主人公は様々な危機を乗り越えて、最後まで生き残るパターンが多いのだけど。  

  パニック映画から何かを学ぶというのは、自己啓発マニアの領域に入ってしまうようで、どうしようかと思うのだが、ちょっと想像してみることにしよう。 

  映画は最初からパニックが起こるのではなく、たいていはイントロダクションでこれから起こる事件を予感させるようなショキングな場面だったり、あるいは、全く今後の混乱には触れないで淡々と登場人物たちを紹介するような場面が多い。最初にショッキングな場面をもってきたとしても、その後は淡々とした登場人物の紹介シーンになるのが殆どである。  

 ここでは、日常生活をとりあえず、描写しておくというのが、パニック映画のミソであるように思える。つまり、これから起こるパニックは、特殊な時空の話ではなく、観客のみなさんが生きているこの世界のことなんですよと、釘をさしておくのだ。 

 それからが、何かを知ってしまった主人公は、みんなに大変なんだと伝えようとするが、誰も聞き入れてくれない。映画はフロンティアというのは孤独なのだということを教えてくれる。もし、主人公が話して、すぐにみんなが信じて動き始めたとしたらどうだろう。どうも、映画に対する面白みが半減してしまうだろう。なかなか想定外のことを人は受け入れられないが、気づいた者はあきらめていはいけないと映画は伝えている。  

 やがて、ただならぬ事態に直面された人々は、阿鼻叫喚の中で、パニックを起こし、中には自分勝手な暴走をはじめる人も出てくる。ここで、主人公は人助けに奔走する。けっして自分だけ生き延びようなどと考えずに、ひたすら走る、わめく、知恵を出す、励ますといった人間的な努力、出力を全開させ、誰かを助けることに尽くす。まさに、他者への奉仕、自我の忘却が大切だということを、スクリーンから投影される。  

 やがて、最後は、あっというようなクライマックスを迎える。非現実的な(まぁそもそも映画自体が非現実的なものなのだけど)奇跡のような解決にいたることが多い。大抵は主人公と恋人、家族は生きのびるようだが、アルマゲドンのように主人公が生命を投げ出して、人類を救出することもある。いずれにせよ、パニックが起こっても人類は生き延びるということである。決して、どしゃぶりの雨のような状況でも、必ず晴れるときが来ると人生訓めいた教訓を伝えている。 

 そうなのだよ。 パニック映画は教訓の宝庫なのである。「この世界には未知の出来事が起こりうるものだ」「フロンティアになるということは、周囲からの理解をなかなか受けられない孤独だと自覚せよ」「混乱時こそ、自分を捨て、他者のために生きよ」「嵐は続かない晴れ間が必ず来る。まさに念ずれば花開く」。...

 

 .なんか無理矢理の感もあるなオレ.....。まぁ、でもおバカ映画が大好きなわたくしとしては、変に複雑に歪曲された人間ドラマよりも、まったくのバカ映画の方が、妙なリアリティーがあったりするのが不思議。.

  東電幹部や、保安院の方々は、推測するに司馬遼太郎や、ビジネス書を好んで読まれていたはずです(かなり強引な解釈..)。勿論、私も愛読しましたが、少しでも御馬鹿なパニック映画をきちんと鑑賞なさっていれば、映画に出てくる自分の立場に固執して、未知の事態を鼻にかけない登場人物たちと同じになってしまうことを、回避できる可能性も少しはあったかもしれません(ちょっと無理やりですが)。

 

その他鑑賞メモ

 Photo
「アジャストメント」

 この映画は、自己犠牲・他者奉仕というよりも、自分の欲するものは追及せよ、たとえ天使たちからの忠告であっても無視せよ。そうすればうまく勝ち取れるという、いかにもアメリカらしい映画。天使というか、神というか運命を計画しているキャラクターが、なんなのかよくわからなかったなぁ。

Imagescao6u8pq_3
「トロピックサンダー」

ほんとうのバカ映画(誉め言葉ではなく)。これもアメリカ受けらしいギャグ満載。一応、前文のパニック映画の解釈対象外。

 

  Imagesca82lc7w
「川の底からこんにちは」

 お化け映画ではない。こういう小ぶりなユーモアとヒューマンタッチな映画は日本映画の得意とするところ。観た後は心地よさが残った。 

 所詮、自分たちは中の下なんだから、頑張ろう。好きとか嫌いとかは置いといて、やらなくちゃならないことあるでしょう。....こういうメッセージはアメリカ映画にはないよなぁ。

|

« ゴダイゴ礼讃 | トップページ | 紅葉狩り 奥多摩 秩父 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/531400/53315476

この記事へのトラックバック一覧です: パニック映画は人生の教科書だった:

« ゴダイゴ礼讃 | トップページ | 紅葉狩り 奥多摩 秩父 »