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2010年11月14日 (日)

銀座で「うまれる」を観た

 映画「うまれる」は出産のドキュメンタリーで、なんでわざわざそんなものをお金出して劇場に行くんだ、テレビでもやりそうだという印象をもった。しかし、マスコミ等での大絶賛とともに、こどもは親を選んで生まれてくる「胎内記憶」をベースにつくられたと知り、興味がわいた。胎内記憶については以前から、元福島大学教授の飯田史彦先生の講演や著作を通して知る機会があったが、この映画をつくるきっかけになった池川明医師(池川クリニック院長)も、飯田先生の医療ネットワークのメンバーとのことであった。何かご縁を感じたので、本日日曜日に岩盤浴に行きたいという嫁の希望を却下し、シネスイッチ銀座までいく。

 映画は人気あろう、劇場小さかろうとぴあリザーブシート予約(1席2000円)しようとしたが、当日予約は無理なので早めに劇場に行く。すると、午前の回だったが、ほとんど客は待っていなくて、上映時も3分の1もいなかった。夫婦50歳割引(二人2000円)で余裕もって観られてよかったが、もしも、ぴあで予約していたら倍の4000円かかっていたので、アブなかったぁ。でも、もう少し混んでいてもいいのに。

 Chirashiomote_2 映画のほうは、予告編が終わり、最初に配給か制作会社のオープニングCGかと思っていたらすでに本編だったので面食らった。内容は地味ながらも丁寧なつくりであり、嫁は泣き続け、私も数回泣いてしまった。

 少子化、子ども手当、育児支援、児童虐待......ここんとこ子どもをつくること、妊娠、出産があまりにも現実的すぎて、現象面中心のマスコミ報道や、世論が当たり前のようになっている。

 映画の中で、出産が間近なのに夫が多忙で立ち会えないかもしれないことを上司に相談したら、それによる見返りがあるのかと上司は発言したというシーンがあった。けっして出産は、成果主義で査定するようなものではない。

 わたしたち人間はその意味がわからないままに、生まれ歳をとり死んでいく。人間が勝手につくった世界観や、社会システム、価値観はその神秘さには到底太刀打ちできない。わたしたちは子どもが生まれるという神秘を自戒を含めてどれだけピュアに受け止めているのだろうか。単なる物理現象や、入学、就職、結婚といったライフイベントのひとつとして捉えているだけになっていないか。

 この映画が救いなのは、もはや限界にきて崩壊寸前の経済発展システムにしがみついている頭脳が固まった大人たちではなくて、若い世代の中からこどものいのちを純粋にうけとめようとしているカップルや、映画製作者たちが出てきていることだ。

 現在、ごともを社会で支えるということを旧・新政権はアピールしてきているが、それは経済給付やサービス整備が中心の小技的な展開であり、子育てが愉しく、虐待がなくなる世界をつくるためには、この映画に流れる通奏低音のようないのちのメッセージをあたまではなくからだそのもので聴くことから始まるのだと思う。成果主義的に子育てのあり方を論じても、こども自体が自然界の法則にのっており、土俵が違うのだ。いままでの教育行政が失敗、錯誤の繰り返しだったことは、自明の理であろう。

 まずは、こどもがうまれることの喜びと神秘さを、実感し分かち合える社会に近づけることが大事なことであり、NHKはニュース特集や討論番組などやめて、肚をくくって「うまれる」をひと月ほど連夜放送することを提案する。

 映画を終えてから、11月銀座オープンした北海道のチェーン「まつじん」で、3種ジンギスカンランチとスパークリングワインを1本空けて帰宅した。おいしかったけど昼間のお酒はけっこうききます。

 

 

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 あまりドキュメンタリーを観たことがないので、正直なところ『うまれる』には面食らった。  CGによるイメージシーンや、アニメーションのキャラクターたちはもとより、まるで天国のような光に溢れたインタ...... [続きを読む]

受信: 2010年11月27日 (土) 12時30分

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